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【研修先インタビュー】それは、人間の本質に迫る。

2020.10.20

株式会社ハッチ・ワーク
代表取締役社長 COO
増田 知平氏

なぜ今、競争体感型なのか。

今春も開催された、ディプレの代名詞とも言えるチームビルディング合宿研修「ZERO」。
全国から新人が送り出され数多くのドラマを競争体感型で感じ取り、帰路に就いた。
彼らが何を感じ、どう行動に移したか、ということこそ合宿の成果に他ならない。
一方、彼らを送り出した企業はなぜこの時代に、競争体感型の合宿を選んだのか。
その理由にこそ、真の目的や企業が仕事に求める人材像の背景があった。
企業のトップが語る、競争体感型合宿を選択した目的に迫った。

本気で向き合う姿に感動したことで私自身が、一番学びになったから。

 9年前に現場から「すごい研修がある」と報告を受けました。現場の担当者から上がって来たからこそ、ぜひ採用してあげたいと思い、自分自身が見学に行ったんです。通常、新人研修の効率性を考えれば、ある程度ロジックやテクニックで時間内に終わらせることを主目的にしていることは理解していましたが、Depleの研修には、それが無かった。本気で社員と向き合い、待ち、応える。決してその場から逃げない姿勢に大いに感銘を受けたんです。本当の問題が内在しているところから決してブレずに、本音を吐露するところまで付き合ってくれる。これは研修としては、本当に凄いことです。何より参加した社員が「本当に参加して良かった」と口々に言ってくれたことで、全社員に受けさせることを決断していきました。管理職から受けさせ、指名が行われるようになり、今では受けていない社員は皆無です。参加した社員は必ず言うんです。あの体験があったから、今があると。

実は振り返りにこそ、行動変容の再現性がある。そんな研修、他にない。

 恐らく研修ですぐに何か行動変容があるかと言われたら、それは僅かしかないというのが本音だと思うんです。しかしDepleの研修にはある。その最大価値は、イベントが継続して行われること、そして何より振り返り研修があることです。再び振り返る機会が設けられていることで、もう一度ハッとさせられる。あの頃のマインドが薄れていた、再設定しますと、社員自らが言ってくれる。定期的に行われるから、段階的な行動変容を促すことが可能になるのです。そんな研修、他にありません。
 また、アウトプットやオープンな姿勢が本音のところで定着するというのも大きい。どちらかと言えば他責で、否定的な視野の狭さを抱く社員も、他人と触れ合うことで必ず自分に足りないところと向き合い、直視したくないことに目を見開いていくのです。もっと評価してもらっても良いのに、から、不足に自ら必ず気づいていくようになります。

人間の本質に迫る研修だからこそリアルに、活きる研修になるのでは。

 人間にはプライドもありますし、嫌なことを言ってくれる人は限られている時代です。だかこそ、言ってくれたと気づいた瞬間に、人は変わっていける。一瞬傷つくかもしれませんが、自ら俯瞰して、自分のことを想って言ってくれたんだ、と変わっていく。参加当初は消化不良になっても、時間的要素を見逃さないからこそ、本当の意味で受け容れられるようになるのだと思うのです。これってとても人間的だと思いませんか。
 時代が変わり、現代に応じた変化が参加者にも、送り出す企業側にも求められているとも感じます。叱られ慣れていない彼らと、叱り慣れていないわたしたち企業が、双方寄り添う人生初の機会となっていく。それは本質に向き合う濃密な時間と、その後の密接な関係性こそ、人間の本質を改善し醸成していくことでもあると思います。
 人間同士ですから、所詮人のすること。予想できないことや葛藤も生まれます。それでも、その時、その瞬間にしか起き得ないことを、リアルに追及してくれる。だからこそ日常に戻って来た時に活きる研修になっていく。これが型通りにはめるような研修だったら、人間の本質から目をそらしてしまうと思いますよ。

Team Building Academy広報誌「POSITIVE No.19」より